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マギ 19巻 / 大高 忍
 2カ月連続のコミック発売。表紙を飾るのは魔装姿のアリババです。
逆に裏の表紙誰?と思ったら紅覇でしたね。こんな色の魔装だったとは意外w

壮絶な戦いで両軍ともに傷つき、疲弊しきったレーム帝国軍とマグノシュタットの魔導士軍、そこへ漁夫の利を狙う形で侵攻してきた煌帝国。
マグノシュタットの「魔導士たち」を守るため、助けを求めてきた非魔導士たちを蹴散らし、モガメットは5等許可区の最深部へ向かう。そこには夥しい数の黒いルフが蓄えられていた。そのルフを使い全てを終わらせようとするモガメット。それは自分自身の「堕転」を意味していた。
自分の命があと数日で終わる事を知ったティトスは、自分がこの先何を優先すればいいのか選べない。その苦しい胸のうちをアラジンに打ち明けるとその思いを理解したアラジンは、またいつか一緒に戦おうと告げる。

マグノシュタットへ向けて進軍を続ける煌帝国・練江覇の元へ突如現れた黒いジン数体。放たれた黒いルフは一瞬で軍勢の大半を消し去ってしまう。自らの大刀で迫る黒いルフの流れを堰き止めた江覇は魔装し戦うが、ジンが何度倒しても再生することがわかると自ら極大魔法を放ち、一気にかたをつけようとするものの自らの魔力が尽きてしまう。そこへ新たな黒いジンが現れ、再び煌帝国軍に襲い掛かる。
渾身の力で自らの軍を守ろうとする江覇。押し潰されそうになる軍勢を救ったのは「魔装アモン」を使いこなせるようになったアリババだった。アラジンと共に戦場に現れた彼は「アモール・ゼルサイカ」で一気に3体のジンを焼き尽くす。しかし次々と送り込まれる大量のジンはきりがなく、意を決したアリババが極大魔法を放とうとした瞬間一筋の強烈な光がジンを刺し貫く。
軍勢の喝采を浴び4人の強力な眷属を従えて現れたのは、煌帝国第一皇子・練江炎その人だった。

凄まじいまでの力で瞬く間に黒いジンを焼き払った江炎。彼と対面したアリババは、「自分は江覇を助けるためにこの戦場に来た」と言い、周りを驚愕させる。祖国バルバットの事実上の支配者である江炎に自ら名乗り出る事は、アリババの最低の矜持でもあった。その気持ちを見抜いた上で、江炎は弟を助けてくれた礼を言い、彼の臣下たちはアリババを軽蔑しながらもその強かさに舌を巻く。

一方レーム軍の方にも黒いジンたちが差し向けられていた。負傷兵を撤収させたシェヘラザードは自分の持てる最後の力で黒いジンを倒し、アラジンたちを助けようとする。その背後には彼女と共に戦おうとするファナリスたちの姿もあった。ティトスの幸せを願いながら、シェヘラザードとファナリス軍は襲ってきた黒いジンとの戦いに挑む。
自分の取るべき道に迷い続けるティトスは、マルガの感謝と励ましの言葉に心を大きく動かされる。そしてマルガと共にモガメットの元へと向かう。

堕転してしまったモガメットと対面し、憎しみの中に非魔導士と分かり合えなかった深い悲しみを見たティトスは、モガメットを黒い魔力炉から救い出すためにシェヘラザードが14年間与え続けた魔力を解き放つ。体から放たれた膨大なルフは5等許可区を包み込み人々を救い、モガメットと黒いルフを断ち切ることに成功するが、巨大な魔力炉は貪欲に魔力を消費し続けていた。そして炉が生んだ「地獄の扉」から何かが現れようとしていた。
そしてアラジンも西方の空に穴が開いてしまった事を知る。それが来れば世界は滅びる――アラジンの一言で現れたジンたちの願いを受け、王の器たちは一路マグノシュタットへと向かう。

19巻ではアラジンが最も恐れていた地獄の扉・暗黒点が開いてしまいます。莫大な黒ルフと魔力の結晶体である「依り代」が現れれば世界は確実に崩壊の一途を辿る。これこそがアル・サーメンの最終目的であり、その元になる「炉」を作ったのが人間である事が何とも言えず皮肉です。
アラジンは難しい戦いになることを承知で、アリババや王の器たちの力を借りてアル・サーメンに立ち向かう決意をします。

ティトスは残り少ない時間の中、自分が助けた少女の言葉に救われたことで、愛憎に苦しむモガメットの魂を救いたいと望んで自らの命を賭け、モガメットはティトスの言葉で非魔導士を憎む真の理由を知り、シェヘラザードは「自分の息子」が選んだ結末にレームのマギの顔を捨て、母親としての怒りと悲しみを露わにしてジンと戦います。
色んな人たちの様々な思いが交錯し、それが物語に彩りを添えていてドラマチックですらあります。

そんなドラマチックな展開の中で、煌帝国の「王の器」たちが勢揃いするシーンは身震いしますね。あの見開き2Pをアニメで見たらぞくぞくするだろうなと思います。特に今回は紅覇の人となりがわかって、なるほどと思いました。彼は醜く穢らわしいと見下されてきた者たちや、奴隷より賤しいとされてきた身分の者たちに手を差し延べ居場所を与えた救世主であり「日陰者たちの王」であったわけですね。確かにちょっと変わった嗜好の皇子だとは思ってたけど、煌の一族なだけに元々人の上に立つ素質は十分持っていたという事でしょう。
それぞれの王たちと、それを選ぶジンたちにもさまざまな思いや性格の違いがあるという事が19巻ではよく理解できます。レラージュが紅覇を王に選んだのも、紅炎とは別の素質を見抜いていた事に他ならない訳で、自ら日陰を行こうとする紅覇と彼の臣下たちの行く道を見ていたいと思わせる何かがあったのだろうと思います。

面白かったのはアラジンと紅炎のやりとりですね。白瑛が以前紅炎の事を知識欲の塊と言っていたような(何巻かは忘れましたが)。真実を手に入れると言うその飽くなき追究心は大いにアラジンをびびらせますが、世界の危機に背に腹は変えられないと、世界の全ての真実を差し出す事を条件に協力する事になります。シンドバッドよりは何を考えているのかわかりやすいとは思うんだけど、欲望に忠実なだけに確かにヤバイと言えばヤバイw

それにしても白龍…やっぱり来ませんでしたね…モガメットが依り代として失敗した以上、今度は彼がそうなってしまうのか…条件が揃いすぎているだけにね。ってこれ、18巻の感想の時も書いてたような気がする。


有妃 | 漫画 | - | -
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